三菱が中国市場撤退の噂。 否定はするも現実は…

こんにちは

 

本日は三菱が中国市場から撤退する噂が流れていたので持論を交えながら扱おうと思います。

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(画像引用元:三菱自動車)

中国専売モデルであるエアトレックは2021年に発表された。

 

さて、この噂の出どころは先月の終わり頃に中国の有名な車評論家が微博(Weibo:中国におけるTwitterのようなもの)に以下のように発信したのが始まりです。

爆个料,某日系合资品牌即将退出中国市场,生产线产能将转作为同集团自主品牌代工。

(ある日系合弁ブランドがまもなく中国市場から撤退し、生産ラインの生産能力が同グループの自主ブランドに転換されるという暴露が出た)
不过话又说回来,只要价格多便宜,倒也是可以冲一波,毕竟产量大,配件也不难找。

(大幅な割引があるというが、価格がいくら安くても一波万波を突破することができる)

一部を抜粋、編集させていただきましたが、本筋を大きく異なっているわけではありません。

翻訳にかけたものなので一部ミスがあるかもしれません。

 

本文に出てくる日系合弁ブランドというのは例に出すとすれば广汽三菱。

イメージとしてはそのまま广汽(GAC)+三菱=广汽三菱という事で日系メーカーはどのメーカーであれ地元のメーカーと合弁会社を設立するのが決まりだそうです。

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(画像引用元:广汽丰田)

事実トヨタもGACの開発したモデルをトヨタブランドとして販売。

 

本題に話を戻すと、日系メーカーの撤退ということで現在中国にて展開している日本のメーカーはトヨタ(レクサス)、日産(インフィニティ)、ホンダ、スバル、マツダ、三菱。

 

まず確実に消せるのはトヨタ系とホンダ、そして日産。

これらのメーカーが中国市場でプレゼンスを高めたいのは新車投入の話を聞いていれば自明です。(トヨタはBYDのバッテリーを用いたbZ3を投入したりホンダはe:Nシリーズ、日産は来年にも中国専売のSUVタイプのEVを投入予定)

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(画像引用元:中国本田)

今月中にe:Nシリーズ第二弾が明らかになる。

 

次点で怪しいのはスバルとマツダですがどちらも決してシェア率が低すぎるとか利益率が著しく低下しているということはなくその逆でマツダもCX-50やCX-90を投入しているので急にやめるなどという事はないでしょう。

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(画像引用元:长安马)

最近は中国で多くの新車投入をしている傾向が見られるマツダ

 

そしていよいよ怪しくなってくるのはインフィニティと三菱。

インフィニティは限定車やQX55などを投入しており、シャーファードリブンの様なある種ステイタスが現れるクルマを好む傾向があり且つNEV(特にEV)が好まれるというビジネスとしてもなかなか難しい中国市場においてインフィニティを消すのは時期尚早と判断ができそうです。(大衆車は日産が高級車はインフィニティと差別化出来る)

 

その一方で三菱自動車は2019年度からの著しい業績の悪化があり、シェア率も販売台数も減少の一途を辿っています。

GACの兄弟車となったエアトレックを投入しても(中国市場で好まれるEVであっても)目覚ましい回復とはならず、その後に投入したアウトランダーも出だしこそ良かったものの、その後はイマイチの泣かず飛ばすという感じでした。

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(画像引用元:广汽三菱)

 

こういった面を考えた中国メディアの方は广汽三菱に連絡をとったところ

「このニュースは事実ではなく、三菱は中国市場から撤退する計画がなく、経営はすべて正常で、工場を売ることもない」

とコメント。

 

こうは言ったものの、現実はかなり厳しく撤退の話が出たのも初めてではないようで、今回の報道の"日系メーカー"が三菱でなかったとしても、それは時間の問題だと指摘する厳しいコメントも。

ちなみに余談とはなりますが、スズキが中国市場を撤退する際もこういった噂が流れ、スズキはそれを公式が否定したものの結局は撤退していきました。

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(画像引用元:铃木株式会社)

 

三菱は経営計画において中国市場を北米・欧州と共に「先進技術推進地域」と位置付けています。

北米は日産、欧州はルノー(アンペア)の支えがありますが中国ではアライアンス下ではありません。

得意なASEANやその周辺各国にリソースを集中させていく可能性は多いにあり得そうです。

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(画像引用元:三菱自動車)

 

というわけで今回は三菱自動車の中国市場撤退の噂について追ってまいりました。

この噂が嘘であってほしいと思います。

今回も読んで頂きありがとうございました!

また次回もお読みいただけると幸いです。