軽全体の販売台数の約4割は両側スライドドアのスーパーハイトワゴンだ。
三菱はここに専用装備を施したデリカミニを投入し、4月のデータではあるが、受注台数は9,000台を超えた。
三菱はそれより前の月から予見されたヒットの追い風を更に強める中期経営計画『Challenge 2025』を今年3月に発表した。
内容は投資額や将来の製品投入計画などだった。
昨日、決算報告が行われ今年度三菱が市場に投入する予定のモデルが明らかになった。
全6モデルだ。内訳としてSUVは3モデル、ピックアップトラック、軽自動車、コンパクトがそれぞれ3モデルとなっている。
(画像引用元:三菱自動車)
ご存知の通り、日本市場のみで展開されている軽自動車すなわちデリカミニは今月25日より発売される予定だ。
デリカミニが発表された際にアップした記事はこちらから。
三菱デリカミニが正式発表! 詳細に迫ってみようと思う - くるまブログ!
そしてトライトン。トライトンは言わずもがな三菱を支える屋台骨のひとつだ。
現行モデルは2014年から販売されており、9年目となる今年の7月で次期型にバトンタッチする。
このモデルでは将来的にBEVモデルが追加される事が明らかになっている。
まずはICEが先行するが、恐らくHEVも追随する形になると見られる。
コンセプトカーであるXRTコンセプトの記事はこちらから。
三菱XRTコンセプトが登場! 次期トライトンを示唆した一台に! - くるまブログ!
そしてルノークリオのOEMとなる新型コルトが6月初旬に発表される。
基本はフェイスリフトを受けたクリオとなるが、後述するASX同様に部分的にオリジナルの意匠が充てがわれる。
(画像引用元:@Enhance_Artwork)
このレンダリングの無断使用・無断転載などの一切を認めない。
更にASXの販売地域を拡大する。
ASXはルノーキャプチャーをベースにアライアンスのスマート差別化における「Low」に位置するモデルとしてデビューした。
販売国によってはしっかりカタログも用意されており、1ファンとして食指をそそられる。
ASXの今後について気になる方はこちらもぜひ。
XFCコンセプトもまた市販化に向けて動いている事をご存知だろうか?
先日鮮明なスパイショットが公開されたのでそちらも併せてご確認頂きたい。
こちらはGIIAS2023での発表を予定している。
ASEANのニーズに合ったモデルとして目下開発中だ。日本市場に入るかどうかは我々の「ウォンツ」がそこにあるかどうか、まさしく市場の要望の声次第になるだろうが日本ではHEVなどのxEVになるだろう。
スパイショットの記事はこちらから。
【速報】三菱XFCコンセプトの市販モデルのテストカーが再びスパイショット! 意匠も登録! - くるまブログ!
三菱は主力車種のエクスパンダーにもテコ入れする。同社の脱炭素のひとつの軸となるハイブリッドを搭載し、今年後半にも発表する。
このHEVシステムは今後多くのモデルに展開されるだろう。
(画像引用元:三菱自動車)
その他にもアウトランダーPHEVが欧州で、ASEANではミニキャブMiEVが販売される予定だ。
多くのメディアに対するコメントを見ると「日本市場は1車種だけか」というものを目にする。
その考えに無理はないが、それは私たち次第である面もあるだろう。
ニーズがないところに投資するのは極めて危険だ。経営が少しずつ落ち着いてきた三菱がもっと良いクルマをつくるには、市場動向などを見てひとつひとつの判断を誤ってはならない。
計画が変わっていなければ日本に確実に入るのはデリカミニを含めて2台の筈だ。
これは欧州の新規車種(ASXとコルト)の2台に該当する規模だ。
台数だけ見れば同じ『先進技術推進地域』である欧州に並んでいるので安心出来るだろう。
(画像引用元:三菱自動車)
コメントでランエボなどのスポーツモデルを欲している人がいる。確か気持ちはわかるがこの体力では難しいだろう…
一方で安心出来ない地域がある。中国市場だ。
当ブログでは、現地で噂が出始めた際にすぐにブログでまとめた。このスピーディな対応によりこの話題を日本で初めてまとめた第一人者は恐らく私だったのだろう。自画自賛をしているのではない。ここがブログの強みだ。
その後も現地での生産に待ったがかかった際も変わらずまとめてきた。
今回はそのアップデートしたい。
まずこの度明らかになったのは「中国からの撤退は決定していない」という点だ。この発言の出どころは同日出席した加藤社長。
その上で「何らかの構造改革が必要なのは明白」と付け足した。
(こちらの発言に関しては日経のものを引用した三菱自社長「中国撤退はないが構造改革が必要」、主力SUVが不振 | 日経クロステック(xTECH))
生産再開が今年の6月と報道されている。
中国市場において「何らかの構造改革」が要となるのは間違いなく、これをそのまま放っておくと間違いなく歩む道は"撤退"だ。早急の発表も急務のひとつだろう。
こういった難しい市場に対しどの様に舵を取るのか、今後の三菱自動車に注目したい。