三菱の屋台骨のひとつである「トライトン」が約9年の時を経てフルモデルチェンジした。
昨今の三菱自動車は日本で「デリカミニ」が、北米では「アウトランダー」が後押しし、業績を確かなものにしている。
そしてこの度、「トライトン」の新型が発表された。
(画像引用元:三菱自動車)
新型「トライトン」のデザインは「BEAST MODE」、まさに勇猛果敢だ。
コの字のダイナミックシールドは「デリカミニ」で採用されたL字と同じく、新世代のダイナミックシールドと見てとれる。薄いデイタイムランニングランプが配されるも、「アウトランダー」とは異なり表情がある。
ヘッドライトは勇ましくも、シンプルで最近の三菱自動車らしいデザインとなっている。
グリルがボディ同色になっている点はとても面白い
(画像引用元:三菱自動車)
リアに回ると、テールランプには昨今の共通言語化されたLが反転したライトになっている。
直接のライバルではないがトヨタの「タコマ」
では「[ 」を連ねたような形をしていて、デザイン上の制限が多い上に、他メーカーとの特色が出しにくいところではあるが、両社とも個性を出している。
(画像引用元:三菱自動車)
インテリアは良くも悪くもトライトンらしくはない。「トライトンはもっとチープで良いんだよ」と言う人もいれば、「これぞ三菱トライトン」となる人もいるだろう。
私は圧倒的に後者だ。堅牢なイメージはピックアップトラックらしく、また縦基調のインパネは実に昨今の三菱らしい。
9インチのディスプレイではスマホの様な扱いやすさがあるという。
(画像引用元:三菱自動車)
「アウトランダー」のような雰囲気があるのも当然で、例によって兄弟車がアライアンスメンバーから出る予定なので、この高級感が出せるのだろう。アライアンスにおいて三菱がマイナーパートナーではない事の証明とも言える。
ボディカラーは全色を取り揃え顧客のニーズに応える。個人的にローンチの際のオレンジ色が好きだ。みなさんの心にグッと来た色は何だろうか。
(画像引用元:三菱自動車)
そして多くのパーツにおいて新開発がなされた。新開発されたラダーフレームとダブルウィッシュボーン式フロントサスペンション、リーフスプリング式リヤサスペンションにより、今まで以上に優れた走破性と乗り心地を実現したという。
さらに新開発のクリーンディーゼルターボエンジンの採用により、環境性能の向上と高出力化がなされた。まさに「答えは現場にある」
(画像引用元:三菱自動車)
さて、我々がこの土地、日本で「トライトン」のハンドルを握り、ディーラーでカタログが置かれた世界線、言わば日本導入される事はあるのだろうか。
この話題は常にホットトピックとして扱ってきた。そしてこのほどの発表会で三菱は日本導入が確定した。おめでとう。そして1ファンとして心からこの英断に感謝申し上げたい。
(画像引用元:三菱自動車)
さて予想できていなかったのは「The TRITON WORLD」だ
(画像引用元:三菱自動車)
ここでは多くのカスタムモデルが展示された。
レーシーなトライトンも展示。要するにトヨタIMV-0の様な汎用性の高さを演出したいのだろう。
とてもワイルドでかっこいい
L200の商用の可能性も忘れてはならない
私の好きな仕様はこれかもしれない
アドベンチャーに富んだ仕様もかっこいい
ここまでグラマラスな「トライトン」が実現出来たのも、三菱がアライアンスでピックアップトラックの担当にあるからだろう。
この新開発が出来るのも、シナジーに期待できるのもアライアンスのメンバーに起因する。「アウトランダー」から始まり、「デリカミニ」に繋いだ成功の襷を「トライトン」に受け継ぐ事が出来た事も、三菱の復活と言って良いだろう。
また、新型「トライトン」は8月に開催予定のアジアクロスカントリーラリーでのベース車両として選ばれている。
昨年のAXCR2022では初出場にして初優勝を果たした過去もある。
ラリーも含め今後の躍進が楽しみだ。
(画像引用元:三菱自動車)