【Review】中国から黒船来港!?注目の電動SUV!BYD/ATTO3

【Review】
Hej Hej!高校生自動車ライターのRioです!今回は第5回ということで、日本市場参入で注目を集めた1台をご紹介したいと思います。

 

中国の自動車メーカー、BYDの日本導入第1弾がミドルサイズSUVのアット3。アットとは、物理学において測定可能な最短の時間のスケールであるアト(atto)にちなんで名付けられた。このアット3は、2022年2月に中国で販売を開始して以降、シンガポールやオーストラリアなど中国国外でも展開されているモデルで、 BYDが独自開発した「ブレードバッテリー」を搭載したEV専用のプラットフォーム「e-Platform 3.0」を採用し、485kmの航続距離と高い安全性、フラットな床面によって広い車内空間と440Lの荷室容量を実現している。このクルマに搭載されているバッテリーは貴金属を使わないリチウムイオンバッテリーなのも特徴のひとつ。BYDがもともとバッテリー屋さんというのもあり、このブレードバッテリーにドリルで穴を開けても発火しない安全性も証明されている。

先ほどミドルサイズと書いたが、実際にはミドルとコンパクトの間ぐらいのサイズ感で、イメージ的にはホンダのヴェゼルぐらいの大きさ。日本の道路環境にも適した、車内空間と扱いやすさのバランスが取れたボディサイズとなっている。

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(画像引用元:Rio fromCariview)


エクステリアは、全体的にキャラクターラインが少なく、面で構成されておりシンプルでスッキリとしたデザインになっている。フロントから見ていくと、ボンネットのカットラインは他のパーツのカットラインに合わせてあるので、繋ぎ目が気にならないデザインとなっている。また、EVなので大きなグリルが存在しない。立体的というよりかは面が多いので、ノペッとした印象を受ける。BYDのロゴも、ガーニッシュと同色なので存在感はそこまでない。ポジショニングライトは左右のヘッドライト上部からガーニッシュ下部を横一文字に繋ぐので夜道での存在感はなかなかある。そしてバンパーはかなりスポーティな形状だ。

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(画像引用元:Rio fromCariview)

 


サイドに回ると、樹脂パーツの装飾が付いたエアロホイールが特徴的。また、魚の鱗のような模様が立体加工されたボディ別色のCピラーは独創的。

リアから見ると、横一文字のテールライトがワイドな印象を与えつつ、安定感も感じさせる。ドシッとしていて1本筋が通っている印象。バンパーの形状も複雑で、リアのデザインはフロントほどの退屈さはない。前後の横一文字のライトや、バラ文字のエンブレムなど、トレンドは全部押さえている印象を受ける。

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(画像引用元:Rio fromCariview)

 

インテリアはとにかく情報量が多い。内装のコンセプトは「スポーツ&ミュージック」ということで、スポーツジムのような雰囲気や音楽をイメージしたパーツが随所に散りばめられている。例えば、ドアの下部にあるオレンジの線はギターの弦を模していて、弾くと実際に音が鳴る上、弦によって若干音程も変わっている。

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(画像引用元:Rio fromCariview)

 

ドア上部のカタツムリみたいなものは、上がドアノブで中央がスピーカーになっている。スピーカーの周りはアンビエントライトが囲っていて、音楽が流れると曲に連動してリズムに合わせて点滅する他、色も様々に変化する機能も備わる。スピーカーの音を聴かせてもらったけど、かなり低音が効いてて迫力のサウンドだった。

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(画像引用元:Rio fromCariview)


内装色はかなり個性的で、好みが分かれそう…。紺色と白(若干ベージュ?)にオレンジのアクセントは写真で見たときよりも好印象。シート表皮やアームレスト、ソフトパッドもしっとりとした触感で、かなり質感は高い。ただエアコンの吹き出し口などプラスチッキーなところもある。それと、メーターディスプレイが小さいので表示もそれに伴い小さめ。シフト周りの走行系のボタンの中にいきなりエアコン系のボタンがあるのでもう少し統一感が欲しかったり、エアコンの吹き出し口の羽は直接触るのではなく操作ノブが欲しかったりもするが、重箱の隅をつつくようなこと。全体的な出来はなかなかのもの。ちなみにエアコンの吹き出し口は、ダンベルがモチーフらしい…。さらにビックリ装備としては、センターディスプレイが横画面から縦画面にボタンひとつで回転する!状況に応じて切り替えることが可能となっている。

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(画像引用元:Rio fromCariview)

 

日本での販売価格は約440万円ということで、とんでもなく安いわけでもなく、コスパいいねという感じ。でも、これに補助金が加わるとかなり魅力的となってくる。今や日産リーフが小さいバッテリー(40kWh)モデルの最廉価グレードの「X」で約408万なので、国産車にも負けないコスパを誇る。

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(画像引用元:Rio fromCariview)


日本市場において受け入れられるかどうか、成功するかどうかはもう少し時間が経たないと分からないけど、とりあえずここではポテンシャルはなかなかのものということは伝えておく。実際に触れてみると、きっと皆さんの想像を越えてくると思う。

 

Written and photo by Rio fromCariview