スズキ・フロンクスの導入は序章に過ぎない。スズキのSUV戦略はまだまだ終わらないぞ‼︎
【10年ぶりのフルモデルチェンジ】
スズキは新型エスクードの準備を進めている。4代目の登場から10年の時を経てフルモデルチェンジを実施する。惜しくも今年4月に生産終了となった先代はモデルライフの途中で一時的な販売終了やハイブリッド機構の搭載など紆余曲折をした事は記憶に新しい。新型エスクードはスズキの電動化戦略の旗振り役としてEVに生まれ変わる。
↑ (画像引用元:Suzuki) スズキのEV戦略によれば30年度までにインドと日本でそれぞれ6車種を、欧州で5車種のEVを発売する計画。
【トヨタの援助を受ける次期モデル】
新型エスクードは二駆の40kWhと四駆の60kWhのバッテリーを搭載した2グレード構成を予定しており、日本市場では確たる航続距離が確実視される60kWhモデルを中心に展開する計画だ。
更にスズキは自社単独で開発せずに基本コンポーネンツの多くをトヨタ自動車と協力する。これによりバッテリーのコストやクルマ自体の開発コストを下げる狙いだ。その一環としてスズキはトヨタと廉価で安全なEV向けプラットフォームを共同開発した。これらのノウハウは「Sグランドビターラ/Tアーバンクルーザーハイライダー」や「Sインヴィクト/Tイノーバハイクロス」などの兄弟車開発によって培ったものと言える。その経験を生かし、新型エスクードの登場後にトヨタから兄弟車がbZ2Xとして登場する。
【eVXは次期型のスタディモデル】
↑次期型エスクードがeVXコンセプトに準える形で登場する場合のレンダリング。EVとしての先進感とスズキの持つオフロードのDNAが強調されるデザインになる事間違いなし!
新型エスクードの基本の多くはジャパンモビリティショーにて展示された「eVXコンセプト」を踏襲する。外観では削り出したような面構成は変わらずにタフさをより強調する。EVである以上、空力を意識せざるを得ない為に後部座席側のドアハンドルはピラーと一体型となる。
内装ではコンセプトでのヨーク型のハンドル、ガッチリしたシートは市販型では楕円型ハンドルに変更され、シートはフロンクスのものを流用しコスト低減に寄与する。コックピットには横長の大きなスクリーンが設置され、更に安全技術も惜しみなく搭載する事で「スズキSUV群のフラッグシップ」を作り上げる。
【電動化戦略の大切なピース】
↑(画像引用元:Suzuki) スズキが日本市場向けにまもなくティザーサイトをオープンするフロンクスは、同じインド製造モデルの先輩であるバレーノと同じ轍を踏まないよう徹底したようだ。
新型エスクードはフロンクスと同じくインドから完成車として輸入される。フロンクスの導入は新型エスクードへのウォーミングアップとなる。新型エスクードはスズキが販売網を持つ印、欧、日の3つの市場で統一して「エスクード(※欧州のみ海外名)」として販売されるが、電動化が進みラインナップ再編を余儀なくされる欧州市場は優先して販売される事になる。
↑スズキのEV戦略によれば欧州に投入する5台のEVのうち、1台はジムニーとよく似たシルエットを持つ。
また、新型エスクードの登場までのスズキの国内SUVの補完はこの程基礎力を向上させたクロスビーと間も無く登場するフロンクスに委ねる事になるという。
新型エスクードのアンベールは先行してインドで25年1月に行われた後、追って同年のJMS2025の場をもって日本でもお披露目されるだろう。
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